ARSとは、日本国内でトレーディングカードのグレーディング・真贋鑑定を行う「ARS Grading Service(アルス グレーディング サービス)」を指す名称です。
ARS公式では、2020年に発足した日本初のTCG専門鑑定機関と案内しており、カードの真正性や保存状態を鑑定し、鑑定済みカードを専用ホルダーへ封入するサービスを提供しています。
トレカの売買やコレクションでは「ARS鑑定」「ARS 10」「ARS 10+」「ARS AU」などの表現を見かけますが、これらはいずれもARS Grading Serviceの鑑定結果やサービスに関係する言葉です。
ARSのグレードはGrade 1〜10+で、真贋鑑定のみの場合はAU(Authentic)表記となります。また、ARSではカードの保存状態を評価し、センタリングなどの印刷ズレは減点対象外としています。
この記事では、ARSの意味、ARS Grading Serviceとの関係、グレーディングの仕組み、Grade 10+やAU、PSAとの違い、鑑定品を購入するときの注意点まで初心者向けに分かりやすく解説します。
- ARSとは?
- ARS Grading Serviceとは?ARSとの関係
- ARSという名前の由来
- ARSは何をしてくれる?
- ARSのグレードは何段階?
- ARS Grade 10+とは?
- ARS Grade 10とは?
- ARS AUとは?
- ARSはセンタリングを減点しない
- ARSではどこをチェックする?
- ARSはAIだけで鑑定している?
- ARSのホルダーには何が書かれている?
- ARSの鑑定書とは?
- ARSとPSAの違い
- ARS鑑定品は高くなる?
- ARS公式で鑑定品を確認できる?
- ARS鑑定品を購入するときの注意点
- ARS鑑定に出せば必ず高グレードになる?
- 鑑定前にカードを加工しない
- ARSへ依頼するときの基本的な流れ
- ARSで鑑定できないものもある?
- オンラインオリパで入手したカードをARS鑑定する場合
- ARSという言葉の使い方
- 初心者がARSを理解するときのポイント
- ARSに関するよくある質問
- まとめ
- 参考・出典
ARSとは?
ARSは、トレーディングカードの真贋鑑定とグレーディングを行う日本のTCG鑑定サービスです。
公式サイトでは「日本初・日本発祥のTCG鑑定機関」として紹介されており、2020年に発足したと説明されています。
カードが本物かどうかを確認する真贋鑑定だけでなく、保存状態を独自基準で評価し、鑑定結果に応じて専用ホルダーへ封入します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | ARS / ARS Grading Service |
| 読み方 | アルス |
| 主なサービス | TCGの真贋鑑定・グレーディング・ホルダー封入 |
| 数値グレード | Grade 1〜10+ |
| 真贋鑑定のみ | AU(Authentic) |
| 特徴 | 保存状態を独自基準で評価し、センタリング等の印刷ズレは減点対象外 |
ARS Grading Serviceとは?ARSとの関係
「ARS」と「ARS Grading Service」は、トレカの文脈では同じ鑑定サービスを指して使われます。
日常的な会話では長い正式名称を省略して「ARS」と呼ぶことが多く、次のような表現が使われます。
- ARS鑑定
- ARSに出す
- ARS鑑定品
- ARS 10
- ARS 10+
- ARS AU
「ARS」はトレカ全体で共通する一般的な状態ランクではなく、ARS Grading Serviceという特定の鑑定サービスの名称です。
ARSという名前の由来
ARS公式では、「ARS(アルス)」はラテン語で「芸術」を意味し、英語の「Art」にあたる言葉と説明しています。
公式の理念には「コレクションを芸術に」が掲げられており、トレーディングカードを鑑定・保護・保全するだけでなく、鑑賞品としての美しさを重視したホルダーやキャプションも特徴です。
ARSは何をしてくれる?
ARSの主な役割は、大きく分けて次の3つです。
真贋鑑定
カードが真正なものかを確認します。
ARS公式では、カードの素材特性や個体情報を精査し、蓄積された比較資料や知見と照合しながら真贋を確認すると説明しています。
グレーディング
真正性を確認したカードについて、保存状態をGrade 1〜10+で評価します。
傷・欠け・角や縁・印刷面などを確認し、ARS独自の基準で最終グレードが決定されます。
専用ホルダーへの封入
鑑定済みカードは、ARS専用のプロテクトホルダーへ封入されます。
公式では、超音波溶着による密閉やステンレス製キャプション、ホログラムレーザー刻印などを採用しています。
ARSのグレードは何段階?
ARSでは、Grade 1からGrade 10+までの数値グレードを使用しています。
| グレード | ARS公式基準の概要 |
|---|---|
| Grade 10+ | 完璧な状態 |
| Grade 10 | 完璧、または完璧に非常に近い |
| Grade 9 | 微細な傷・汚れがわずかにある |
| Grade 8 | 小さな傷・汚れ、または微細な傷・汚れが複数ある |
| Grade 7 | 目立つ傷・汚れ、または全体的に微細な傷・汚れがある |
| Grade 6 | 表面の摩耗や、目立つ傷・汚れがある |
| Grade 5 | 表面の目立つ摩耗や、目立つ傷・汚れが複数ある |
| Grade 4 | 表面の大きな摩耗や、大きな傷・汚れがある |
| Grade 3 | 表面の著しい摩耗や、大きな傷・汚れが複数ある |
| Grade 2 | 見栄えに影響を及ぼす傷・汚れがある |
| Grade 1 | 見栄えに著しく影響を及ぼす傷・汚れがある |
同じカードでも個体ごとの保存状態によってグレードは異なります。
ARS Grade 10+とは?
Grade 10+はARSの最上位グレードです。
ARS公式ではGrade 10(+)を「完璧、または完璧に非常に近い」とし、その中でも完璧な状態のみ10+表記になると説明しています。
そのため、Grade 10でも非常に高い評価ですが、Grade 10+とは区別されています。
ARS Grade 10とは?
ARS Grade 10は、Grade 10+に次ぐ非常に高い状態評価です。
Grade 10+が「完璧な状態」のみであるのに対し、Grade 10は完璧、または完璧に非常に近い状態の範囲に位置します。
二次流通では「ARS 10」と省略して記載されることが多いため、「ARS 10+」と見間違えないようにしましょう。
ARS AUとは?
ARSでは、真贋鑑定のみを行う場合にAU(Authentic)表記となります。
AUにはGrade 1〜10+のような数値グレードは付きません。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| Grade 1〜10+ | 真贋確認に加えて保存状態を数値評価 |
| AU | 真贋鑑定のみで数値評価なし |
そのため、AUは「Grade 1より下」という意味ではありません。
カードの状態ではなく、真贋確認を目的とした別の鑑定結果です。
ARSはセンタリングを減点しない
ARSを理解するときに特に重要な特徴です。
ARS公式の鑑定基準では、鑑定は保存状態のみを評価対象とし、印刷ズレ(センタリング等)は減点対象外と明記されています。
そのため、カードの印刷位置が左右・上下で均等ではなくても、それだけを理由にグレードが下がるわけではありません。
この点は、他社グレーディングサービスと比較するときに大きな違いになる場合があります。
ARSではどこをチェックする?
ARS公式の鑑定技術・品質管理ページでは、カードの細部について主に次の要素を確認すると案内しています。
- 傷
- 欠け
- 角・縁
- 印刷
また、カードの素材や製造特性、経年変化なども含めて精査し、最終判断は経験を持つ鑑定技師が行います。
ARSはAIだけで鑑定している?
ARS公式では、鑑定工程の最終判断は鑑定技師(Appraiser)が行うと説明しています。
光学機器や各種資料・データを活用しながら精査しますが、「AIだけで自動的にグレードを決めるサービス」と理解するのは正確ではありません。
AI鑑定や画像解析だけで判定するサービスとは分けて考えましょう。
ARSのホルダーには何が書かれている?
ARSのステンレスキャプション表面には、カード名称・ブランド・年式・レアリティなどが表示されます。
裏面には、グレーディング版ではグレード、二次元バーコード、真贋マークなどが記載されます。
真贋鑑定のみのAU版も用意されています。
また、偽造防止としてホログラムレーザー刻印が採用されています。
ARSの鑑定書とは?
ARSでは、鑑定品に対してオプションで鑑定書を発行できます。
鑑定結果によって鑑定書の特殊箔が異なります。
| グレード | 鑑定書の特殊箔 |
|---|---|
| Grade 10+ | 金箔 |
| Grade 10 | 金ホログラム |
| Grade 1〜9 | 銀ホログラム |
| Grade AU | 銀ホログラム |
鑑定書は必須ではなくオプションです。
そのため、鑑定書が付いていなくてもARSホルダーに封入された正規鑑定品である場合があります。
ARSとPSAの違い
ARSとPSAは、どちらもトレーディングカードの鑑定に利用されますが、別の鑑定会社です。
| 比較項目 | ARS | PSA |
|---|---|---|
| 鑑定会社 | ARS Grading Service | Professional Sports Authenticator |
| 主な数値評価 | Grade 1〜10+ | 1〜10 |
| 最上位表記 | Grade 10+ | GEM-MT 10 |
| 真贋のみ | AU(Authentic) | Authentic等の認証区分がある |
| センタリング | 印刷ズレとして減点対象外 | PSA独自基準で評価要素になる |
同じカードがARS 10だからPSA 10になる、ARS 10+だからPSA 10より上という意味ではありません。
各社で基準が異なるため、グレード数字だけを単純比較しないことが重要です。
PSAについて詳しくは、OripediaのPSAとは?トレカ鑑定で使われる意味を初心者向けに解説も参考にしてください。
ARS鑑定品は高くなる?
ARS鑑定を受けたからといって、すべてのカードが高額になるわけではありません。
市場価格は、主に次の要素によって変わります。
- 元のカード自体の人気
- 希少性
- レアリティ
- 発行年代
- ARSグレード
- 同カードの鑑定枚数
- 市場での需要
- 鑑定書の有無
特にGrade 10・10+などの高グレード品は評価されやすい傾向がありますが、カードそのものに需要がなければ必ず高額になるとは限りません。
ARS公式で鑑定品を確認できる?
ARS公式サイトには鑑定品検索機能があります。
対象カードによっては、鑑定総数やGrade 1〜10+、AUなどのグレード別統計を確認できます。
高額なARS鑑定品を購入するときは、鑑定情報を確認する材料として利用するとよいでしょう。
ARS鑑定品を購入するときの注意点
グレードを確認する
ARS 9・ARS 10・ARS 10+はすべて別の評価です。
販売タイトルだけではなく、実際のキャプションに記載されたグレードを確認しましょう。
AUを数値グレードと勘違いしない
AUは真贋鑑定のみです。
AUラベルからカード状態の良し悪しを判断することはできません。
鑑定番号やカード情報を確認する
高額カードでは、カード名・年式・レアリティ・鑑定情報などが商品説明と一致しているか確認しましょう。
ホルダーの状態も確認する
カードのグレードとは別に、二次流通後のホルダーに擦り傷・欠けなどが付いている場合があります。
鑑賞目的ならケース状態も確認すると安心です。
PSAなど他社相場と混ぜない
ARSとPSAでは鑑定基準や市場評価が異なります。
相場を確認するときは、同じカード・同じARSグレードの実際の売買価格を優先して比較しましょう。
ARS鑑定に出せば必ず高グレードになる?
いいえ。
パックから出した直後のカードでも、製造・封入・流通の過程で傷・欠け・汚れなどが存在する場合があります。
自分では非常にきれいに見えるカードでも、Grade 9や8などになる可能性があります。
「新品」「未使用」「ワンオーナー」という理由だけでGrade 10・10+が保証されるわけではありません。
鑑定前にカードを加工しない
高いグレードを狙う目的で、カードを研磨したり、薬剤を使用したり、強いプレスをかけたりすることは避けましょう。
ARSでは、正規発行後の加筆などに対する「Painted」、インクやペイントによる修繕・補修などに関する「Inked」といった特記事項も設けています。
鑑定予定のカードは、状態を人為的に変えず、適切に保護したまま提出することが重要です。
ARSへ依頼するときの基本的な流れ
ARS公式のサービスガイドでは、一般鑑定の基本的な流れを次のように案内しています。
- WEBから申し込む
- 依頼するカードを発送する
- ARSで真贋鑑定・グレーディングを行う
- 鑑定後に料金を支払う
- 鑑定品が返送される
受付期間・料金・対象カード・発送方法などは変更される可能性があるため、実際に依頼する際はARS公式サイトの最新案内を確認しましょう。
ARSで鑑定できないものもある?
ARS公式のサービスガイドでは、一般鑑定について未開封製品や未開封パックの状態では鑑定・ホルダー封入を受け付けないと案内しています。
また、カードの種類・サイズ・状態などによって受付条件が異なる場合があります。
依頼前に最新の受付対象・規約を確認することが重要です。
オンラインオリパで入手したカードをARS鑑定する場合
オンラインオリパで高額カードや希少カードを入手し、ARSへ鑑定を依頼することも考えられます。
カードが届いたら、表面・裏面・四隅・縁などを確認し、写真を残してから適切に保護しましょう。
見た目がきれいでも高グレードが保証されるわけではないため、鑑定結果はARSの基準によって決まると理解しておくことが重要です。
オンラインオリパでカードが届くまでの基本的な流れについては、ORIKINGのカード発送・到着までの流れを解説した記事も参考にしてください。
ARSという言葉の使い方
トレカの売買・コレクションでは、次のように使われます。
- 「このカードをARSに出す」
- 「ARS 10を取得した」
- 「ARS 10+のカードを購入した」
- 「ARS AUで真贋鑑定した」
- 「PSAとARSのどちらに出すか比較する」
このような表現を見かけた場合は、ARS Grading Serviceによる鑑定・グレーディングに関する話だと考えればよいでしょう。
初心者がARSを理解するときのポイント
- ARSは日本のTCGグレーディング・真贋鑑定サービス
- ARS Grading Serviceと同じサービスを指して使われる
- Grade 1〜10+で保存状態を評価する
- 最上位はGrade 10+
- 真贋鑑定のみの場合はAU
- センタリング等の印刷ズレは減点対象外
- PSAなど他社鑑定とは独自基準で、数字を単純比較できない
特に、「ARS=鑑定会社・サービスの名称」「10+が最上位」「AUは真贋鑑定のみ」という3点を覚えておくと理解しやすいでしょう。
ARSに関するよくある質問
ARSとは何ですか?
日本国内でトレーディングカードの真贋鑑定・グレーディングを行うARS Grading Serviceを指します。
ARS Grading Serviceとは同じですか?
はい。
トレカの文脈で「ARS」と言う場合、一般的にARS Grading Serviceを指します。
ARSは何と読みますか?
「アルス」と読みます。
ARSの最高グレードは何ですか?
Grade 10+です。
ARS公式では、完璧な状態のみ10+表記になると説明しています。
ARS AUとは何ですか?
真贋鑑定のみの場合に使われるAU(Authentic)表記です。
数値グレードは付きません。
ARSはセンタリングを評価しますか?
ARS公式では、センタリング等の印刷ズレは減点対象外としています。
ARS 10とPSA 10は同じですか?
同じではありません。
ARSとPSAでは鑑定基準が異なるため、同じ数字でも評価は別です。
ARS鑑定品には必ず鑑定書が付きますか?
いいえ。
鑑定書はオプションです。
ARS鑑定を受ければカード価格は上がりますか?
必ずではありません。
カード自体の人気・希少性・グレード・需要などによって市場価格は変わります。
パックから出したばかりならARS 10+になりますか?
保証されません。
製造時や流通時の微細な傷・欠けなどが存在する場合があります。
まとめ
ARSとは、日本のTCG専門鑑定サービス「ARS Grading Service」を指す名称です。
カードの真贋鑑定、保存状態のグレーディング、専用ホルダーへの封入などを行っています。
ARSの数値グレードはGrade 1〜10+で、最上位はGrade 10+です。
真贋鑑定のみの場合はAU(Authentic)表記となり、数値グレードは付きません。
また、ARSでは保存状態を評価し、センタリング等の印刷ズレは減点対象外としています。
PSAなど他社鑑定とは基準が異なるため、ARS 10・ARS 10+を他社の数字とそのまま比較しないことも重要です。
初心者は、「ARS=日本のTCG鑑定サービス」「Grade 10+が最上位」「AUは真贋鑑定のみ」という3点から覚えると理解しやすいでしょう。
